2016年04月14日
れんしゅう
毎朝、アラームに気づいてからしっかりと目が覚めるまで、布団の上に半身を起こした状態でうつらうつらしている。横になってしまえば完璧に二度寝しまうから、座ったままでいる。
わたしの中に老いた人を見つける。
もうあとは年をとってこの世から去るだけだと諦めている老婆がいる。苦しくも悲しくもない。ただそう感じながら、夢の出口と入口の間を行ったり来たりし続ける。
そうしてしばらくしてから、ひとつ深い息をして、少しずつ現実に戻ってくる。丸まった背中を伸ばし、下腹に力を入れ、大きく息を吐いて、吸って、今日これからのことを思い出す。お弁当の内容と段取りが考えられるようになれば、目は覚めて老婆はいない。